第2回よからう会発表会〜感動の1日。

『附子』チーム

いよいよ、本番当日。
朝、カズハは珍しく機嫌よく手を振って見送ってくれました。ほっとしながら能楽堂へ。
開演2時間前『附子』チーム3人舞台で最後のチェック。もう緊張と不安が最大に。今回、お母さんは2月に『附子』チームへの移動が決まり先生に教わった稽古は3回(内、立ち稽古2回)。今まで何の舞台でも、直前は今までの練習時間を自信に変えてきたお母さんには、はっきり言って練習不足の今回は不安としか言いようがありませんでした。でも何を言っても今日が本番。また開演から2曲目というのもハラハラものです。東京からは万作先生と娘さん、そして先生お2人がいらっしゃいました。万作先生は私達の会「よからう会」の名付け親でもあります。
開演13時前。初めて装束をつけていただきました。初めての装束、しかも私が演じる主は長袴のため、歩き方、また扇の指し方、袖の外し方・・・装束を着ないと教われないことも多々あったため、直前で先生に教わりいざ出陣!装束を着ると、シャキッとなり自ずと背筋が伸び気合いが入ります。万作先生が幕を上げてくださり、橋掛かりへ・・・。なんか気持ちがいい・・・よし、主なんだから威張っていこうと。前半の出演が終わり、幕の中へ戻ると、万作先生が来てくださり「袴をもう一度着付けなおしましょう」と。こんな素人にも手をぬかずに着付けの細かな部分まで見てくれていたのかとただただ感動!手際よく優しい笑顔で着付けなおしてくださり、こんなに着付けで違うものなのと実感しながら、後半へ。その感動がまた緊張してしまい、1箇所頭が真っ白になってしまった。「やばい、台詞がでてこない。止まった」と思ったら、出てきた。ほっ。その時間は長く感じたものの、気づかなかったと言ってくれた友達も多くほっとしました。無事に?終了。ちょっと、不完全燃焼と感じつつも装束をつけての狂言舞台。気持ちが良かったです。心地よかったです。感動しました!
終了後は、カズハを迎えにロビーへ。様子を聞くと、大人しく見ていたと。しかも、私が出てくると「おっ」と言いながら拍手、台詞をいうと「ははは」と笑い、幕へ入るときも拍手。その話を聞いてまた感動。稽古のときは、私から離れず抱っこしながら稽古させてもらい、家での自主練では側で見守っていてくれたカズハが「お母さんがんばったね」と拍手してくれたようですごくうれしかったです。
今回の会の見所である万作先生の小舞。さすがです!鳥肌がたちました。こんな舞が出来るようになりたい・・・会のみんなもそう思ったはず。こんな素晴らしい先生方に出会えてよかった・・・。
さて、打ち上げでは1人ずつ自己紹介と感想を発表。お母さんは「子供(カズハ)と一緒に舞台に立つのを目標にこれからも頑張ります」と万作先生を初め諸先生方の前で宣言しました。ははは・・・ぜひカズハと一緒に習いたいです。本当は、これから続けていくのも難しくなるかなぁとも思ったのですが、今日の舞台でやみつきになってしまいました。6年間続けてきたのだから、まだまだ極めたいと・・・。
そして、最後に万作先生からひと言。万作先生自身、素人会で演技を見聞きしながら着付け・幕の上げ下げと裏方もしながら最後に舞を舞う―こんな経験は初めてだったそうです。いわゆるプレミアものです。そんな会を楽しんでくださったご様子で終始笑顔でいてくださったお姿に感動・・・思わず涙が出てしまいました。
6年前、深田先生が大分で初めて開いた体験教室を仕事で取材。これは私の初めての中継の仕事でもあり忘れられない仕事のひとつです。そのまま私は入会。そして、6年。先生のお人柄・狂言の楽しさに魅かれ続けてきた会がこうやって、万作先生にお見せできるまで成長したことがとってもうれしかったです。
本当に今日は、いろんな意味で感動した1日でした。
そして、夜遅くまで泣かずにおりこうにお留守番していてくれたカズハ、ばあばとキョウコちゃんに感謝!趣味を続けさせてくれているお父さんに感謝!そして、観に来てくれたみなさんに感謝!
です。